少子化による人材不足の理由から人材不足となるため、運転自動化推進が必要である という考えは一般的に知られております。今回は、人材不足の変化を定量的に調査し、いつまでに運転自動化が必要なレベルとなるのか考えていきたいと思います。
日本の人口減少に関して、実績としては、‘08年対比’22年は2.4%減であり、予想としては、’22年対比’40年は13%減、’70は32%減となります(※1)。つまり、おおよそ10年で5%程度の日本の人口が減少していることになります。5%の人口減少を単純に考えると、私達の周りで働く従業員が10年で100人いたのが、95人になるということです。
10年単位では、5%の人材不足程度ですので、製造業の完全な自動化までは必要なさそうです。あくまで、1人あたりの生産性を5%程度向上できれば良い程度です。一方で、30年単位では、15%の人材不足ですので、境界を明確化するのは難しいですが、一部のプロセスの自動化が必要かもしれません。ただ、重要なのは、少子化に伴い人材不足から、運転自動化の実施が本当に必要となる時期は、数年単位ではなく、数十年単位であるということです(※3)。
デジタル技術は、時にして、手段が目的かしてしまうことが多いため、焦らずに、数10年先の一部のプロセス自動化に向けて、自動化に向けた技術の見極めと導入が重要だと思います(※4)。現状の技術については、今後このブログでも調査をしていきます。
※1: 「製造業の3D革命~ファストデジタルツインで加速するDX最前線 石油・化学メーカー編 kindle一No.15/146」より
※2: ※1の本では、少子化だけではなく、以下も人材不足のポイントとして記載されております。
・年代別において人口の多い世代である第二次ベビーブーム世代(しかもベテラン従業員)が退職する15年後は、人材不足が深刻になる。
・時間外労働の規制も人材不足を加速させる。
※3: 数十年というと、同じ製品が同じように需要があるかわかりませんし、設備の老朽化もかなり進んでおりますので、プラントを一新するレベルで建て替えをする際に、自動化を如何に取り入れていくかが重要な気がします。
※4: そもそも論として、上記は、日本人の人口減少としておりますが、移民を活用することができれば、少子化は本当の問題ではなくなります。その場合は、移民の活用をスムーズに実施していくかということが論点になりますが。
※5: 自動運転によるコストメリットによる競争力アップという観点からは、運転自動化は必要となっていくかもしれませんが、今後調査をしていきたいと思います。
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