『日東電工』への就職/転職に向けた企業研究

 今回は、日東電工について調査をしました。 簡易スクリーニングでは、化学業界売上高ランキング50位まで+石油化学業界の中で第3位となっており、上ランクに位置しております。3年後離職率を表す働きやすさの値が低いですが、将来性は最高ランクに位置しております。それらは、高い海外売上比率や高い自己資本比率に裏付けされた技術力に根付いております。各事業分野の詳細に関して調べましたので紹介します。

★事業分野ごとの売上と営業利益の相関★
 参考文献(※1)によると、売上と営業利益の関係は相関係数(R2)が0.6以上あることが、事業分野のビジネスの良し悪しを測る目安となっております。インダストリアルテープのみが、R2値が0.6を超えており、その他の分野は不安定な事業分野です。参考文献(※1)にも書かれているように、一般的にはライフサイエンス(ヒューマンライフに含有)は、売上と利益の相関係数は高くなりやすいのですが、日東電工はR2=0.1と苦戦をしているようです。
基本的な思想としては、売上に対して利益が比例して稼げない分野から撤退していき、きちんと稼げる分野に移行していくことが求められます。そこで、事業分野の投資分野の変更履歴に関して調べました。

※1 参考文献: 日米欧の化学会社はどんな事業戦略をとってきたか:今後は
※2 ヒューマンライフ=ライフサイエンス+メンブレン+その他で試算

★設備投資費の配分変化★
 2011年から現在まで設備投資費割の変化はほとんどありません。つまり、日東電工は事業分野に関して調整をしてきておらず、現状維持という選択をしております。10年ぐらいでは揺らがないとは思いますが、「現状維持は後退するばかりである」という言葉があるぐらいですから、再編をきちんと決断できる経営者に変わっていく必要がありそうです。




★研究開発費の配分変化★
 設備投資分野の変化はなかったですが、一方で研究開発費はどうでしょうか?ヒューマンライフの研究開発費の割合が3倍弱に増加しております(2011年12%⇒2021年30%)。ヒューマンライフは、売上に対して利益を比例して得られるため、安定感があり、その他多くの企業では新しく参入していく程の人気事業分野ですので、研究開発費の再分配は時代の潮流にのっかています。ただし、上述の通り日東電工のヒューマンライフ分野は苦戦しており、一般論とは切り離して考えた方が良い気がします。一見良さそうな研究開発費の再分配ですが、日東電工に限っては微妙な気がします。


★「日東電工」の年収増加★
ダイヤモンド 高収益 高年収企業地図 p54」には、
5年で年収が100万円増加した会社として掲載されており、事業成長における良い人材の配置を重要視していることを感じさせられます。

★「日東電工」の転職受け入れ者数★

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★「日東電工」の戦略方針★
新たなる覇者の条件 なぜ日本企業にオープンイノベーションが必要なのか?」によると、日東電工は、複数の顧客に対して、地道に需要に対応していく結果、競争が激しい中で生き残ったらしいです。たくさんの顧客に対応していくことは、すなわち全然買ってくれないのに、文句ばっかり言う顧客と付き合うことも意味します。そういったことに応えていくとマンパワーもかかりますし、ルールも複雑化していきます。なので、付き合う顧客を選んで、シンプル化していくのがセオリーですが、日東電工はそうではなく、めんどくさいことも地道にやってきたんですね。

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