『ニフコ』への就職/転職に向けた企業研究

 今回は、ニフコについて調査をしました。簡易スクリーニングでは、化学業界売上高ランキング50位まで+石油化学業界の中で第24位となっており、MIDDLEレベルとなっております。技術力と安定性は高く、企業の存続は問題ないですが、年収と働きやすさは低いです。現在、日本企業も合併や買収などが進んでおり、大企業であっても同じ企業であり続ける確率が低くなっている中、同じ企業に長く勤めたいのであればニフコはおすすめです。
 さらに、化学業界の中で、海外勤務をぜひやってみたいと思う方にはニフコはおすすめです。海外売上比率が70%と高い割に、就職難易度は低いからです。

★事業分野ごとの売上と営業利益の相関★
 ニフコの事業分野ごとに安定して儲かっているかを確認して、ニフコの戦略を調査していきましょう。残念ながら、その他の化学業界の企業とは異なり、有価証券報告書が過去6年分しかないので、6年分のデータで比較です。
 文献(※1)によると、事業が安定して利益を出しているかどうかは、売上と利益の相関を表す決定係数(R2)が0.7以上かどうかで判断することが記載されております。ニフコの事業分野である合成樹脂成型品、ベッド及び家具事業のR2はそれぞれ0.57、0.93となっており、安定した利益を得られているのは、ベッド及び家具事業だけです。すなわち、ニフコはベッド及び家具事業への事業シフトを進めていくべきです。実際の投資額の配分見直しはどうでしょうか?次章でみていきます。



※1 参考文献: 「日米欧の化学会社はどんな事業戦略をとってきたか:今後は」

★設備投資費/研究開発費の配分見直し★
 研究開発費は事業分野ごとの割合はずっと変わらず、合成樹脂成型品99%、ベッド及び家具事業1%です。全く配分見直しはしておりません。また設備投資費に関しては事業分野ごとの値は掲載されておらず、透明性が低いですね。また、気になるのは長期的な成長に不可欠な設備投資費が年々下がっていることです。不安ですね。。。
 まとめると、戦略と従業員の働きやすさはイマイチですが、基本的には企業の存続は問題ありませんので、企業存続を重要視する方には推薦できる企業ですね。



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