『日本コークス工業』への就職/転職に向けた企業研究

 今回は、日本コークス工業について調査をしました。簡易スクリーニングでは、化学業界売上高ランキング50位まで+石油化学業界の中で第52位となっており、低めレベルとなっております。年収、成長性、安定性は低いですが、働きやすさはそこそこで、技術力は高めです。
日本コークス工業は、社員数が1034人と化学業界の中では少な目であるため、変に大企業病である分業が進んでおらず、自分のやるべきことの範囲が広いため、成長しやすい環境と言えるでしょう

★事業分野ごとの売上と営業利益の相関★
 日本コークス工業における事業分野ごとに安定して儲かっているかを調べることで、日本コークス工業の戦略を調査していきます。文献(※1)より、売上と利益の相関を表す決定係数(R2)が0.7以上あれば安定して儲かっていると言えそうです。日本コークス工業において、R2が0.7を超えている事業分野は、“燃料・資源リサイクル”分野のみです。すなわち、日本コークス工業としては、燃料・資源リサイクルに注力していくべきですが、この9年間でどのような投資戦略を進めてきたのかを次章で書きます。

※1 参考文献: 「日米欧の化学会社はどんな事業戦略をとってきたか:今後は」
※2 データ比較がしやすくなるように、燃料・資源リサイクル=燃料販売としてまとめた。

★設備投資費/研究開発費の配分見直し★
 投資に関して、事業分野ごとの配分見直しをどのように進めてきたのかを調べました。ただし、詳細に事業分野ごとの投資額が有価証券報告書に記載がありませんでしたので、以下のようにざっくりで比較しました。
・研究開発費: “その他”に、合計から“総合エンジニアリング”分野を除いたものを加える
・設備投資費: “その他”に、合計から“コークス”分野を除いたものを加える
 研究開発費に関しては、2014年対比2022年は”その他”分野が78% DOWNした分、“総合エンジニアリング”分野 78% UPしており、“総合エンジニアリング”分野への投資配分見直しをかなり進めております。上記の通り、安定して利益を創出している“燃料・資源リサイクル”分野に投資を分配していないのはイマイチですね。
 一方で設備投資に関しても、“コークス”分野が2% DOWNした分、“その他”分野が2% UPしており、安定して利益を創出している“燃料・資源リサイクル”分野への配分見直しは確認されませんでした。
 まとめると、日本コークス工業は、全体的に評価はイマイチですが、戦略と技術力があるため、今後に期待です。冒頭のレーダー図の通り、働きにくいわけでもなく、従業員も無駄に多くなく自分自身への成長も期待できます。




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