『ダイセル』への就職/転職に向けた企業研究

 今回は、ダイセルについて調査をしました。簡易スクリーニングでは、化学業界売上高ランキング50位まで+石油化学業界の中で第24位となっており、MIDDLEレベルとなっております。技術力と成長性は低いですが、年収はそこそこ、安定性と働きやすさがTOPレベルです。

 また、ダイセルは、プラチナえるぼしに選ばれており、女性が働きやすい企業としてもおすすめです。

●”プラチナえるぼし”
“えるぼし”との差がある部分(ランクアップ部分)のみ記載しております。
・女性の平均勤続年数が男性対比で0.8以上であること または 新卒女性割合が男性対比で0.9以上
・管理職に占める女性割合が平均値の1.5倍以上

※1 https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000594317.pdf
2023年5月現在

★事業分野ごとの売上と営業利益の相関★
 ダイセルの事業分野ごとに安定して儲かっているかを判断することで、ダイセルの戦略を確認して、深堀りしていきたいと思います。安定して儲かっているかどうかは、文献(※1)より売上と利益の相関を表す決定係数(R2)が0.7以上であるかで判断していきます。
 また、ダイセルは2020年に事業分野をガラッと変えております。2020年以前で、売上と利益の相関を表す決定係数(R2)が0.7を超えているのは、セルロースのみ(0.88)です。2020年以降では、エンジニアリングプラスチック(0.80)です。これらの分野に注力していくべきですが、過去の投資配分の見直しに関して、次の章で調査した内容を書きます。

※1 参考文献: 「日米欧の化学会社はどんな事業戦略をとってきたか:今後は」

★設備投資費/研究開発費の配分見直し★
 研究開発費の事業分野ごとの割合に関して(2012年対比2019年)、合成樹脂が13% DOWNした分、火工品とコーポレートに6%ずつ再分配がなされており、前章で記載の予想していた戦略とは全然違う形で配分見直しを進めております。
 また、設備投資費の事業分野ごとの割合にいたっては(2012年対比2019年)、セルロース 10% DOWN、合成樹脂 22% DOWN分を、おおむね有機合成で33% UPしております。安定して利益を出している分野であるセルロースの設備投資費は下げてはいけないと思うのですが。。。
 まとめると、安定した分野に投資分配比を増やさないという観点でイマイチなところはあるものの、女性も含めた従業員が働きやすい かつ 安定性も高いため、おすすめの企業となっております。




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