化学業界における、仕事に“やりがい”のあるホワイト企業~東亞合成、東京応化工業~

 化学業界の企業において、ホワイト企業かどうかを見極める定量的な指標は新卒 3年後の離職率が最も良いと考えております。そこで次のステージとして、ホワイト企業に入った後に、成長出来ると感じられる環境かどうかだと思います。
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 「科学的な適職」においては、“プロジェクトの川上から川下まで関与できるか?”ということが、ピクサーの例を紹介しながら、適職選びのポイントとして語られております。ただし、難しいと思うのが、“プロジェクトの川上から川下まで関与できるか?”を化学業界の企業の中で、どうやって定量的に判断していくかです。
 難しいと思いながら、いろいろな本を読んでいると、「給料の上げ方」(P235)という本に、ヒントが書かれておりました。“規模の小さい会社の場合は、1人の人間がいくつもの部門の仕事をかけもっているケースが少なくありません”と書かれており、規模=就業人員が少ない方が、川上から川下まで関与しやすい環境にあるのではないかと思いました。
 そこで、離職率と企業規模(=就業人員)をマトリックスで比較することで、やりがいのあるホワイト企業を選出出来ると考えました。

※1 「給料の上げ方」の中では意思決定のスピード と 安定度合いから最適点があると論じており、就業人員は100~300人程度がベストとあります。

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★「企業規模=就業人員=川上から川下まで関われる=やりがい」ランキング★

●ランキングI: 就業人員(人)≦3000
ビーピー・カストロール(96),日本精蝋(241),ユシロ化学工業(314),MORESCO(384),東亜石油(511),富士石油(701),日本コークス工業(1034),東京応化工業(1816),三洋化成工業(2106),東亞合成(2539),日産化学(2737),日本曹達(2785)
●ランキングII: 3000<就業人員(人)≦6000
タキロンシーアイ(3227),小林製薬(3451),高砂香料工業(3756),日油(3787),日本ゼオン(3981),クレハ(4259),ポーラ・オルビスHD(4261),アース製薬(4522),日本触媒(4526),サカタインクス(4766),エフピコ(4792),アイカ工業(4949),ADEKA(5378),セントラル硝子(5420),トクヤマ(5665),日本化薬(5703)
●ランキングIII: 6000<就業人員(人)≦15000
デンカ(6358),コスモエネルギーHD(7111),ライオン(7584),東洋インキSCHD(7887),住友ベークライト(7916),コーセー(8612),JSR(9696),UBE(9849),三菱瓦斯化学(9888),ニフコ(10193),東洋紡(10503),ダイセル(11104),クラレ(11330),カネカ(11335),東ソー(13858),出光興産(14209)
●ランキングIV: 15000<就業人員(人)≦30000
ニチレキ(15296),関西ペイント(15670),ユニ・チャーム(16308),三井化学(18780),エア・ウォーター(19299),日本酸素HD(19398),帝人(21815),DIC(22474),信越化学工業(24954),レゾナック(25961),昭和電工(26054),積水化学工業(26419)
●ランキングV: 30000<就業人員(人)
日本ペイントHD(30247),花王(33507),住友化学(34703),資生堂(35318),ENEOSHD(41852),旭化成(46751),東レ(48842),AGC(55999),三菱ケミカルG(69784),富士フイルムHD(75474)

※2 化学業界売上高ランキング50位まで+石油化学業界+α
※3 2023年2月時データ
※4 有価証券報告書より調査。()内は就業人員で連結会社を含む

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★やりがいのあるホワイト企業選抜★
 下表のようにやりがいと離職率のランキングをマトリックスで作成したところ、やりがいのあるホワイト企業東亞合成、東京応化工業であることが分かりました。東京応化工業は経済産業省が選ぶグローバルニッチ企業にも、フォトレジストで選出されており、技術力が高い会社になっております。
経済産業省が選ぶ化学業界のおすすめ企業~グローバルニッチ企業~ - 就職日記

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★やりがいと表裏一体のリスク★
 プロジェクトの川上から川下まで関わるのが、やりがいであると書きましたが、これはスペシャリストを目指すというより、ゼネラリスト的な仕事をするイメージです。ゼネラリストは、決まった専門分野を持っていないため、社外的な価値を上げるのは難しいです。すなわち、転職しにくくなってきます。企業規模の小さい企業に就職する場合は、転職しなくていいように、十分に調査して納得して就職する必要がある気がします。

スペシャリスト vs ゼネラリストに関しては以下の本に記載あります。参考にどうぞ。
「就活に「日経」はいらない」

★化学業界の「個別企業研究」の記事★
jobofferdiary.hatenablog.com
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★その他の「企業比較」の記事はこちら★
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