『三菱ケミカルG』への就職/転職に向けた企業研究

 今回は、三菱ケミカルGについて調査をしました。簡易スクリーニングでは、化学業界売上高ランキング50位まで+石油化学業界の中で第18位となっており、上ランクに位置しております。財閥系企業であり、成長性と安定性に問題ありません。ただし、総資産に対する利益は低く、技術力は低く、かつ古い体制が残っているせいか、働きやすい訳ではなさそうです。世間のイメージでは、財閥系でありみんなが知っている優良企業ですが、現状は他の化学メーカーに比べて、現状に甘んじて出遅れている印象です。

★事業分野ごとの売上と営業利益の相関★
 売上と営業利益の相関を表す決定係数(R2)が高い事業分野は安定した収益が稼げているためOK、そうでない分野は撤退していくべきです。つまり各事業分野のR2を調査することで、企業の事業状況を分野ごとに判断することが出来るのです。R2の基準は過去文献(※3)より、0.7です。基準を超えている事業分野は、ヘルスケアと産業ガスだけです。機能商品は、R2が0.62とギリギリ足りておりませんが、ケミカルズやその他は論外です。つまり、三菱ケミカルGは、ヘルスケアと産業ガスに力を注ぐべきという戦略が浮き上がってきます。



※1
比較しやすいように、上記事業分野は、有価証券報告書記載の下記事業分野の足し算として算出しました。
上記の機能商品=「機能商品」+「エレクトロニクス・アプリケーション」+「デザインド・マテリアルズ」
上記のケミカルズ=「ケミカルズ」+「ポリマーズ」
※2 2016年より前には、産業ガスがケミカルズに内包されていました。
※3 参考文献: 「日米欧の化学会社はどんな事業戦略をとってきたか:今後は」


★設備投資費/研究開発費の配分変化★
それでは、三菱ケミカルGがどのように投資の配分変化してきたのかを見ていきましょう。上述の通り、2016年より前には、産業ガスがケミカルズに内包されており、配分変化は確認しにくいため、ヘルスケアに注目してみます。ヘルスケアの研究開発費割合の伸び(2021年―2011年)は、8%(57%⇒65%)、設備投資費の伸びは-2%(10%⇒8%)と、配分変化はほとんど実行されていません。研究開発費だけやや増えているものの、設備投資はまだ研究が追い付いていないせいか、むしろ減っています。三菱ケミカルGはどんな方針で生き残っていくのか疑問が残ります。




★「三菱ケミカルG」学閥(2022年)★
 三菱ケミカルGは大阪大学出身者が多いです。

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