『DIC』への就職/転職に向けた企業研究

 今回は、DICについて調査をしました。簡易スクリーニングでは、化学業界売上高ランキング50位まで+石油化学業界(全60社)の中で第52位となっており、低めのランクにいます。技術力/安定性は低く企業の長期的な存続に対してイマイチですが、働きやすさと年収はTopクラスですので、従業員にとっては素晴らしい企業です。また、DICは尖った企業で、従業員当たりの特許数は1位で、4人に1人は特許を書いている計算となります。特許を自分自身で出すことで、転職の際にも分かりやすい実績として転職活動中に提示できますので、DICは自分自身の実力が蓄えられ転職しやすくなる企業としておすすめです。



★事業分野ごとの売上と営業利益の相関★
 DICはどのような事業分野を持っており、それぞれがどれほど稼げているのか、見ていきましょう。DICは2019年に製品軸から提供価値を軸としたセグメントに変更しており、2019年前後で2つのグラフに分かれております。各セグメントの稼いでいる指標として、「売上と営業利益の相関を表す決定係数(R2)が0.7以上ある」があります(※1)。ファンクショナルプロダクツが0.58と0.7に最も近いセグメントですが、基準には届きません。また、その他の事業分野(パッケージング&グラフィック、カラー&ディスプレイ)に関しては、傾きがマイナスであり、売上が伸びても、なぜか利益が下がってしまう事業分野となってしまっております。すなわち、DICとしては、ファンクショナルプロダクツの質を高めつつ、新しい事業分野への転換が求められているでしょう。
 ちなみに、2019年以前では、R2が0.95の事業分野として、アプリケーションマテリアルズがありますが、その他の事業分野は、イマイチですね。。。


※1 参考文献: 「日米欧の化学会社はどんな事業戦略をとってきたか:今後は」

★設備投資費/研究開発費の配分変化★
 さきほどの解析により、ファンクショナルプロダクツへの事業分野の変更が必要であることを書きました。設備投資費と研究開発費に関して、ファンクショナルプロダクツへの分配が進んでいるか調査しました。
残念ながら、DICは各セグメントにおける研究開発費の割合は公表されていません。あえて秘密にするほどの内容ではない気がしますが、透明性のない会社なのかな?と少し疑ってしまいます。
設備投資費の事業分野ごとの割合に関しては、ファンクショナルプロダクツに関しては、2019~2022の4年間で変化なく、パッケージング&グラフィックからカラー&ディスプレイに10%程度の変更を実施しております。大きな戦略なく、補修や増産をその場の需要に応じて実施しているのでしょうか?。。。




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