化学業界の企業において、“子育てがしやすい”企業は？～花王ほか～

　化学業界の企業の中から、子育てがしやすい企業を選びたい方も多いと思います。子育てがしやすい企業選びの方法について、調査しましたので紹介します。厚生労働省が”くるみん”マークという子育てがしやすい企業を選出しております。以下がくるみんマークに選出される基準の重要部分です。名前の通り、”プラチナくるみん”の方が、”くるみん”よりもより子育てがしやすい指標となっております。主に男性労働者の育児休業の取得率に差があります。今回はざっくり比較ですので、詳細はHPをご覧ください。

●”くるみん”
・男性労働者の育児休業等取得率が１０％以上
・男性労働者の育児休業等取得率および企業独自の育児を目的とした休暇制度利用率が、合わせて２０％以上
・女性労働者の育児休業等取得率が、7５％以上

●”プラチナくるみん”
・男性労働者の育児休業等取得率が３０％以上
・男性労働者の育児休業等取得率および企業独自の育児を目的とした休暇制度利用率が、合わせて５０％以上
・女性労働者の育児休業等取得率が、7５％以上

※2023年5月現在

～～～～～～～～～～

★子育てがしやすい化学業界の企業★

●子育てがめちゃくちゃしやすい化学業界の企業(“プラチナくるみん”にノミネート)
花王,旭化成,東ソー,ライオン,UBE,トクヤマ,三洋化成工業

●子育てがしやすい化学業界の企業(“くるみん”にノミネート)
富士フイルムHD,ユニ･チャーム,資生堂,ENEOSHD,三菱ケミカルG,出光興産,住友化学,積水化学工業,JSR,コーセー,小林製薬,三井化学,関西ペイント,日油,三菱瓦斯化学,エア･ウォーター,昭和電工,クラレ,日本ゼオン,デンカ,エフピコ,ADEKA,カネカ,DIC,日本触媒,クレハ,住友ベークライト,アイカ工業,日本化薬,アース製薬,日本曹達,タキロンシーアイ,東洋紡,帝人,東レ,東京応化工業

●”くるみん”にノミネートなし
信越化学工業,日本ペイントHD,日東電工,日産化学,日本酸素HD,ポーラ･オルビスHD,コスモエネルギーHD,ニフコ,ダイセル,東亞合成,セントラル硝子,東洋インキSCHD,サカタインクス,高砂香料工業,ニチレキ,日本コークス工業,東亜石油,ビーピー･カストロール,富士石油,ユシロ化学工業,MORESCO,日本精蝋,AGC

※化学業界売上高ランキング50位まで＋石油化学業界＋α

～～～～～～～～～～

　過去記事でのざっくりスクリーニングも併せて考えると、花王は全てが最高ランクの企業ですね。技術力もありながら、従業員も大事にして、業績と個々の従業員の両輪をうまく回しております。
　一方で、信越化学工業は、時価総額がぶっちぎりのNo1であり、業績は問題ないのですが、くるみんの認定にノミネートされておらず、従業員への還元が進んでいないようです。また、信越化学工業は下記スクリーニング図でもわかるように、年収や働きやすさ(新卒新入社員の3年後離職率)もその他企業に比べて低いです。

●“プラチナくるみん”企業の業績などスクリーニング結果