『東ソー』への就職/転職に向けた企業研究

 今回は、東ソーについて調査をしました。簡易スクリーニングでは、化学業界売上高ランキング50位まで+石油化学業界の中で第4位となっており、上ランクに位置しております。年収がやや低いもの、技術力と働きやさすはTopレベルです。働きやすさに関しては、新入社員の3年後離職率の少なさも、有給取得日数の多さもTopレベルであるだけでなく子育てがめちゃくちゃしやすい化学業界の企業の証である”プラチナくるみん”にも厚生労働省より選出されております。”プラチナくるみん”は、化学業界で7企業しか選定されていません。また、大学との共同研究も盛んで、化学業界Topです。学生時代の研究が好きな人は、大学との共同研究が盛んな企業に入れば、好きな”学生時代の研究”を続けられるでしょう。

★事業分野ごとの売上と営業利益の相関★
 下図は東ソーの、各事業分野における売上と営業理系の相関図です。「売上が伸びたときに、それに応じて利益を伸ばす」ことが企業の存続においては、重要であり、文献では、売上と利益の相関を表す決定係数(R2)が0.7以上を基準としておいております(※2)。東ソーの事業分野の中で、その基準を満たしている分野は、機能商品事業とエンジニアリング事業です。クロル・アルカリ事業はR2が0.6で基準をギリギリ満たせておらず、石油化学事業とその他事業は、R2がそれぞれ0.004、0.055となっており、売上に対する利益が安定しておりません。つまり、東ソーは、機能商品事業とエンジニアリング事業に力を入れていくべきで、クロル・アルカリ事業や石油化学事業は縮小していくべきなのです。東ソーはそういった選択と集中をこの11年間で実施してきたのかを見ていきましょう。

※1 「その他事業」に「商社及び物流子会社」を含む
※2 参考文献: 「日米欧の化学会社はどんな事業戦略をとってきたか:今後は」

★設備投資費/研究開発費の配分変化★
 下図のように、設備投資費/研究開発費それぞれに関して、割合の推移を示しておりますが、配分変化の兆候は全くなく、10年前から今も割合はほとんど同じです。ただし、企業の成長に合わせて、合計の設備投資費/研究開発費が増えている形です。東ソーは、配分は変化させおらず、現状に甘んじていると言わざるを得ません。ただし、冒頭でも書いたように、働きやすい企業、かつ 現状は他の化学メーカー対比で技術力も高いため、そういった理由で就職/転職するのはアリだと思います。




★「東ソー」学閥(2022年)★
 東ソーは山口大学出身の方が多く、山口大学の方は有利に専攻が進む可能性が高いでしょう。

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★「東ソー」に関して雑談★
東ソーのHPには、若手社員の本音トークという形で”動画”が掲載されています。普通は、社員の声として、プロの校正者や上司などが文章を確認してから、起こされた文字として掲載されることが多いです。”動画”というのがミソで、若手社員は誰も原稿を読んでいる素振りもないため、その場で思っていることを話しているように見えます。情報統制を無理にしなくても、素のままでしゃべっているのです。こういったことが出来るくらい、東ソーはホワイトなんだなと見せつけられた気分です。他の会社も、動画で”情報統制なし”で、社員の声を発表してみてはいかがでしょうか?その動画も原稿がないと思わせるぐらいの自由な感じが良いです。東ソーは、The ホワイト企業ですね。

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